2年前、科学技術振興機構の参与をされていた森田さんと阿蘇オーガニック・トスカーナの小島さんから、あるお話しをいただいた。
北海道のある先生が北方系植物の素晴らしい写真を撮影している。小さな草花の生命力に溢れた、とても素晴らしい写真であり、元気をもらえる。病気で苦しむ人たちにはきっと生きる勇気をあたえるはずだから、ぜひ、病院で写真展をやりたい。
「中山さんは病院に勤務されているので、ぜひ頼んでみてください」
私は、自分が勤務している病院の広報にかけあってみた。
しかし、担当者いわく、「一定期間の写真展であれば、盗難や破損などに対して責任がとれない」と。
やんわりと、断られた。
1年前、どうしてもこの写真展を開きたいとの想いから、北海道を訪ねた。
この素晴らしい写真を撮影しているのは、北海道医療大学の堀田清先生。
堀田先生は、熊本からの突然の来客にも快くおつき合いいただいた。
1泊2日の襟裳岬への撮影旅行にも同行させていただいた。
壮大な自然の中で、小さな草花を見つけては、真剣に撮影する姿が印象的であった。
酒をくみかわして、豪快なお話をいくつも聞かせていただいた。
よくわかったことは、最高のカメラや技術があっても、この写真は撮影できない。
それは、草花を心から愛し、草花の写真を通して伝えたいメッセージを明確に持つ人にしかできないことだ。
あれから1年、暗礁に乗り上げてた写真展の企画がようやく動き出した。
医療法人社団 鶴友会 鶴田病院の鶴田克家先生からお声をかけていただいた。
新病院落成の企画として、堀田先生の植物の写真展を開かせて欲しい。ぜひ堀田先生を熊本にお招きして、講演会を開きたい。
・・・嬉しかった。
2年かけて、格闘してきた企画がようやく動き出した。やっと道がひらけた。
この企画を本気で取り組んだ永木部長の努力もようやく報われた。
思い続ければ、必ず道は開ける。大切なのは行動する勇気だ。
そんなことを学んだ。
鶴田病院の素敵な新病院のロビーに、
エネルギーに溢れた北方系植物が、
ささやかに、華やかに、力強く、咲き乱れる風景が目に浮かぶ。
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